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おわりに 自然のなかに生きた伝統的社会の人々は、永遠の命をもった全能の神と共に生きた。そのため、孤独を知らずにすんだ。 神を殺し自然から離れて、自己の観念に生きる人間は孤独である。 孤独、これも近代社会の産物である。 情報社会つまり後近代に入ると、人間は工業社会よりいっそう自然や神から離れる。 そのため、今後を生きる人間はより孤独になるがゆえに、よりいっそう純粋な愛情が必要になる。 男性も女性も、本当に愛情なる観念を鍛えなければ、孤独な人間はもはや生きていけない。 今や神や自然に代わって、愛情という精神作用だけが、人間の生を支えるのである。 |
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