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４．継続的と瞬間的な 肉体的な接触とその後の運動が、女性には持続的な快感をもたらし、男性には持続的な快感をもたらさない。 性交運動によって、女性は自分がよがり続けることはあっても、女性の性交運動によって、男性がよがり続けることはない。 継続する性交中、女性が快感を持続的に体験しても、男性はその間よがることはない。 個々の女性によって、性的な反応は違うだろう。 よがり方も違えば、声の出し方も人によって違う。 動画ポルノは、女性の多様なよがり方を表現する。 しかし、男性がよがっている姿は、一度として映し出すことはない。 たまに声を出す男性もいるが、それとても女性の声に比べれば、はるかに小さくまた付随的なものだ。 男性は射精の時まで、ほとんど変化がないといっても過言ではない。 ピストン運動も「おしおし」「もみもみ」運動も、いずれの性交運動も女性に快感を生じさせるのに対して、男性には運動自体では快感が生じない。 女性と一緒にいる安定感や、結合しているという充実感は別にして、運動それ自体は強烈な快感をもたらさない。 男性はほんの一瞬、射精の時にだけにしか快感がない。 この違いは、男女に悲喜こもごもをもたらしたが、性的な快感の追求に、決定的な違いをもたらしていると思う。 女性はうまく快感の波に乗ることができると、性交運動が続く限り、快感を体感し続けることができるようだ。 山村氏なども述べているように、女性の快感は時間単位で継続可能らしい。 何度も何度も快感の波が押し寄せるという。 そして、女性は体がくたくたになるまで、性的快感を味わうことができる。 男性もくたくたになるまで、性交運動することはできる。 射精を引き延ばして、長時間にわたって性交運動は可能である。 しかし、性交運動をどんなに長引かせても、性交運動自体は快感をもたらさない。 しかも、その結果得られる男性の快感は、わずか秒単位で終わる。 数十分にわたって射精し続けることはできない。 射精してしまえば、再度の快感を体験するには、男性器が勃起するまでの回復時間が必要である。 勃起しなければ、性的快感の入手は不可能である。 若い時代には勃起の回復に必要な時間は短いが、年齢が進んでいくと回復には長い時間が必要となる。 それにたいして女性は、射精してしまった男性器でも、男性器が女性器内に残っていれば、自ら腰を使って感じ続けることができるようだ。 女性は快感をより多く、より深く入手しようと思えば、自分の肉体に没入することであろう。 精神を統一し、自分の快感に集中することが、より大きな快感となる。 ここでは、冷静な精神的判断が要求されるのではなく、むしろ忘我とでもいうべき状態になることが要求される。 おそらく思考の回路を遮蔽して、自分の精神が肉体と同一化するような状態こそ、最大の快感をもたらすに違いない。 失神する女性は例外としても、持続的な快感にたゆとう時、女性の意識は薄れ、精神活動は低下しているように思える。 快感の高嶺にいるときの女性には、おそらく平生の精神活動とは、違った回路が生じているのだろう。 そのために、神経が肉体のみに集中することになる。 つまり、女性の快感は肉体へのこだわりによって、より高まるのではないだろうか。 多くの動画ポルノは、性的な恍惚感で忘我になった女性を描く。 忘我つまり平常の精神を失って、自己を肉体に集中することこそ、女性の快感を高める方法だと思う。 しかし、射精するときまでは、快感の薄い男性では事情が違う。 男性にとっての快感は、どんなに頑張っても瞬間的なものでしかない。 しかも、永井荷風の描く男性は性交の最中に、あえて他のことを考えて、性交に精神が集中するのを拒否したりしている。この事実は、女性とは正反対である。 |
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