評論と思索
ゲイの誕生同性愛者が歩んだ歴史
     今では男性間の性愛行為を同性愛といって、女性相手の異性愛と区別する。しかし、かつては成人男性にとっての性愛行為は、 相手が女性でも青少年でも同じ意味だった。1890年になって、「ホモセクシャル=同性愛」という言葉がイギリスで生まれた。ここで女性相手の性愛行為と、青少年相手の性愛行為が区別されて、別のものと見なされるようになった。

ブチ切れる老人たち
崩壊する年齢秩序への戸惑いと処方箋
     年齢を重ねると多くの経験をし、人格が練れて精神的に成熟するため、切れない人間になるはずだった。しかし、激増する老人犯罪を見ると、いま時の老人は切れやすいと思う。老人が切れやすくなり暴力的になる理由を考えたとき、浮かび上がってきたことは、<年齢秩序が崩壊し始めている>ということだった。老人は横ならびの人間関係に対応できないから、切れて暴力に訴えるのではないか。

母殺しの思想 −フェミニズム誕生の意味するもの
       近代の入り口で、男性たちは神を殺し、神の代理人だった父を殺した。神を殺し、父を殺したがゆえに、論理と科学を手に入れた。そこで産業革命が始まり、人権なる概念を手中に収めた。この時、女性は神殺しに参加していなかったので、女性には人権が与えられなかった。しかし、フェミニズムが誕生した今、女性も神を殺し母を殺して、男性とまったく同じ人権を手にし始めている。

認識×6+忘我論 花泥棒に連載した認識論
     ひょんなことから古い原稿を読み返す機会がうまれた。 本サイトを貫く考えの胞子が、1980年頃には生まれていた、と考えるとずいぶんと時間がたったと感じる。当時は難しいといわれたが、いま読むと平易に思う。 言い回しをだいぶ変えたが、内容的には変更はない。

少子化試論−人間を対象化する
       出生率が低下した結果、女性は高学歴化したのだし、職場進出できたのである。出生率は戦後すぐに低下を始めており、女性の高学歴化や職場進出は、出生率が低下した結果にすぎない。また、少子化の原因を、非婚化とか晩婚化だと言っても、それは同義反復に過ぎない。産業が要求する労働環境が、人口の多寡を決め、出生率を左右するのだ。

遡及的想像力−ポルノグラフィと動画ポルノグラフィをめぐって 
       人間の解放とは性の開放でもあると考えるので、社会的な男女差別の撲滅を主張すると同時に、性の自己決定権を主張する。 性交を描写したポルノは、性欲を刺激し性的な快楽を肯定するがゆえに、男女平等に益するものである。 ポルノが動画で描かれるとき、性交の真実が表現される。動画ポルノを通して、 健康な男女関係を考察した。


コンピュータなるもの− アナログとデジタルを超えて
       パソコンの普及によりコンピュータが身近になったとはいえ、コンピュータの歴史は浅く私達にはまだ馴染みがない。 21世紀における情報化の進展は、現時点の予想をはるかに超えるだろう。コンピュータとは何かを考えてみたい。

情報社会と「単家族」
       今、わが国の経済を支える産業界全体が、激しい変動の波にもまれている。 経済活動が変化を強いられると、安定した家族の役割が見直されると考えるのではなく、家族も産業構造と連動して変化する、と考えたほうが自然である。

情報社会への移行と生涯学習
       働きながら学んだ昔の人たちは、学校などには無縁の生活だった。明治になって学校ができ、生きることを悩む青春が生まれた。 学校で教えられたことは、たちまち時代遅れになるのが現代である。情報社会の遊学は、青春を同伴者としながら、一生にわたって続くのである。

近代の終焉と母殺し−ヒューマニズムとフェミニズム
       近代は、ニュートンを引用したカントで線形論の世界として始まり、アインシュタイの登場によって非線形論の世界に入ったところで終わった。 近代の入り口で神や父を殺したので、近代は男性支配の時代だった。近代の終わりで女性が母を殺して、神の死にとどめを刺している。宗教と化したフェミニズムを救うために。

アナログとデジタルの融合−JICPAジャーナルに連載
       日々の生活のなかから、アナログとデジタルを見つけだし、新技術の領域から現れたものを参照しながら、アナログ的思考とデジタル的思考を考える。

リンク 
ピルとのつきあい方  http://finedays.org/pill/index.html
国立社会保障・人口問題研究所  http://www.ipss.go.jp/
歴史学関係webサイト調査  http://www.h-web.org/
社会科学系ホームページのリスト  http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/doc/mhet.html