八ヶ岳山麓のガラス箱  No.22

引き渡し
 やっと完成した。
まだ手直ししている部分もあるが、水道もつながって電気もついた。
これでやっと建て主に住んでもらえる。
豪放磊落にして、気の長い建築主だが、本当に良く待ってくださった。
監理者の力の及ばないところで工期が遅れるのは、如何とも切歯扼腕である。
建築主に感謝、また感謝である。
完成した建物は、ほぼ予想どおりの姿で、立ち上がっている。
すっきりとキレイだった。

 引き渡しの時に、現場監督がこう言っていた。
「最初に図面を見たときは、どんな建物ができるのか、想像もつかなかった。
こんな建物が可能なのか」と思ったそうである。
今回の建物は、特別にアクロバティックなものではないし、規模も小さい。
だから、現場監督は充分に掌握できると思っていたが、やはり施工者は完成した姿を想像することが難しいのだ。



 障子を立てた室内。
写真では暗いが、実際はむしろ明るすぎるくらいである。
夏は障子を外して、開放感を味わい、冬は障子を締め切って暖をとる。
「アンの家」はガラスの店舗だった。
ガラスの住宅がどのように使われるか、建築主とともに見守りたい。
(2005.08.16)

「タクミ ホームズ」も参照下さい
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