八ヶ岳山麓のガラス箱  No.21 

竣工検査
 建物が完成に近づくと、まず請け負った会社の社内検査が行われる。
そして、設計事務所の検査が入り、同じ頃に役所の検査が入る。
それらが無事に終わると、建築主の検査があって、いよいよ引渡となる。

 今回は、工事が遅れに遅れているので、設計者としても何とか早く仕上げてもらいたい。
そう祈って、何度も電話をかけていた。
辛うじて完成に近いところまできた。
嬉しいかぎりである。
今日、設計事務所の完成検査ということで、現場に行って来た。


 やっと足場がとれた。
うしろにトラックが止まっているので、まだ工事が完全に終わってないと分かってしまう。

 それでも、足場がとれるということは、外回りの仕事は終わった、ということである。
現場に近づいて、足場がないので、ほっとした。
 道路の反対側から見ると、完成している。
一呼吸ついて、建物に近づいていく。
電話では完成したといっていたが、やっぱり残工事がたくさんある。

 水道がでないのと、電気がつかないののを除けば、残工事は小さなものだけである。
気をなが〜くしよう。
 畳が入っていない。
照明器具の付け方も不完全、スイッチのプレートもまだ。
クリーニングの真っ最中だった。
しかし、障子も入っているし、クリーニングも進んでいる。
外部では整地も順調である。

 ダメ箇所を書き出して、現場監督に渡す。
次回の引渡までに、ダメ箇所を直すように指示する。
現場監督も納得している。
 
 水道のつなぎこみは、明日できるという話だし、受電ももうちょいだと言う。
そうすれば、水道も電気も使える。
ほんとうは水道も電気も使えるようになって、竣工検査をするのだけれど……。
引き渡し前に、もう一度検査したほうが良いだろうか。
建て主に何て言おう。
う〜ん、
現場監督さん、あと少しだ。
ガンバって欲しい。
(2005.08.05)

「タクミ ホームズ」も参照下さい
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