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柱が建つ 前回までの話は、2004年のことだった。 12月の初めには、建築場所を決め地面を掘った。 そして、柱を1本抜くことが決まり、現場は順調に進むはずだった。 そこは建築業界のこと、正月休みに入ってしまうと、なかなか仕事は始動しない。 そうこうしているうちに雪が降り始め、工事は遅れ始めた。 東京近郊では、雪が降ってもすぐに融ける。 しかし、八ヶ岳の麓は寒い。 降った雪はなかなか融けない。 コンクリートの保護はしていても、コンクリートを打設した日に、雪が降るのはこまる。 現場監督は、天気予報とにらめっこで、工程を考える。 地業をして、捨てコンをうち、鉄筋をくむ。 結局、柱が建つのは1月も下旬になってしまった。 |
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現場監督と4人で向かい合うが、風を遮る物がないので、寒いことおびただしい。 図面を開こうにも、風で図面はめくれるし、そのうえ寒さで指がかじかんで思うように動かない。 寒さになれているはずの、地元の人もやはり寒いようだ。 そんななか、柱の立入をみる。 柱は垂直に立っているように見えるが、垂直に立てるのは実はけっこう難しい。 今回は 1 ミリ程度の倒れだから、合格点である。 鉄骨屋さんから溶接に関して質疑が出た。 熱ひずみに対処するため、図面の90%の溶接長さで止めたいという。 力のかからない部分なので同意する。 サッシ屋さんから送られていた図面の寸法が違っていたので、それを直してもらうように頼む。 (サッシ図面が後日送られてきたので、それを承認する。 この承認があってから、サッシは製作に入る) 今後、基礎のコンクリートを打設して、土を埋め戻し、ブロックを積み始める。 まだ天気頼みの工事が続く。 小さな現場だけれど、なすべきことは大きな現場と変わらない。 監督は頭が痛いことだろう。打ち合わせが終わる頃には、本格的に雪が降ってきた。 1月31日は、寒い思いの1日だった。 |
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「タクミ ホームズ」も参照下さい |