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| ガラスの壁 最初から、No.02のような平面図が出来上がったわけではない。 建築主の要求を実現するためには、大地に横たえた身体に、なるべく障害を設けたくなかった。 しかし、床だけを用意すれば済むわけでない。 大地に身体を横たえても、雨はかかってはいけない。とすれば、壁と天井をたてなければならない。 しかし、天井のガラス張りは、美しく保つには手入れが大変である。 落ち葉がつもり、やがて埃で透明ではなくなる。 そして、天井面をガラスにしたら、夏は暑くて使い物にならない。 そこで天井は不透明にせざるを得ない。 壁はもちろんガラスが可能である。 一部屋だけでは、生活が出来ない。 トイレや洗面所も、台所も風呂も必要である。 これらの水回りは別棟にして、中庭や渡り廊下で結ぶ案を考えた。 (海を食べる家では風呂場だけが別棟だった) この案には大きな魅力を感じた。 しかし、立地を考えると、冬の寒さに問題がある。 現代人に溲瓶を使えとは言えない。 結局、下記のようになった。 つまり、別棟の水回りとは、ガラスの渡り廊下でつなぐ。 しかし、これでも実用には、まだまだ問題が多い。 ガラスだけでは冬の寒さををしのげない。 そこで内側に障子を立て込むことにした。 暖房がないと寒いだろうが、これで何とかなるかも。 |
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| ここに至るまで、すでに議論百出だった。 ガラス張りの家で、朝、目が覚めたら、一体どうなるのだ、と建築主に質問した。 境界には囲いもないから、近所の人がガラスの近くまでやってくるだろう。 あられもない寝起きの姿を見られるが、それでも良いのかと何度も念を押した。 (防寒目的だけではなく、目隠しとしても障子は必要だと考えたが、建築主は障子にあまり拘らなかった) 「OK」という軽い返事。 う〜〜ん、とうなる設計者。 豪放磊落な建築主に対して、柔弱な設計者は4周にシャッターを落とすことにした。 この提案には、建築主も賛同してくれた。 しかし、最初の要求から何と遠くまで来てしまったことか、重装備になってしまった。 大地に寝そべる空間を作るのは難しい。 |
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| 「タクミ ホームズ」も参照下さい | |||||