幸いなことに重大な麻痺も残らず、ほんとうに軽い脳梗塞でした。でも、自分では気が付かないおかしなところがあるかもしれません。匠雅音が、ベッドの上で過ごした11日間の記録と、その後日談です。
脳梗塞という言葉はよく聞きますが、たいていの人は「まさか自分が・・」と思っているのではないでしょうか。ボクももちろんそうでした。だから初期症状が出ても脳梗塞とはまったく気が付きませんでした。
脳梗塞に襲われたときに「あっ、これはやばそう」と疑えるように、出来るだけ細かく当時を思い出してみました。脳梗塞の治療は、ある意味時間との勝負になります。人により症状は異なるでしょうが、イザというときのために脳梗塞の初期症状がどんなものか知っておいても、決して損はないと思います。
先週の金曜日が、通院日だったので、血液検査をしてもらった。足のむくみなどから糖尿病を疑ったが、血糖値は127で、食後2時間以内であることを考えると、それほど高くない。
S医師は糖尿病は心配ないだろうと言った。
しかし、彼はコレステロール値に驚いた。
モニターのうえでは、この数字が赤く表示されて、そのとなりにHという文字が書かれている。
高いのだ。
S医師は、最近ではこんな高い数字は見たことがないと、慌てながらいった。べつに彼が慌てても、数字が下がるわけではないが、ひどく驚いたのだろう。ただちに薬を服用するようにいう。
ボクは薬への抵抗がまだ残っているので、まず食事療法とか運動療法で対処したい。
血圧だって、薬の効果がどうも疑わしく感じている。朝方から夕方までは120前後で、夜の7時頃から10時頃までが、150くらいに上がる。そして、就寝前には120以下に下がっている。夕方から夜の血圧を下げたいのだが、このパターンは薬を飲んでも変わらない。
かといって、薬を飲まないとどうなるかは、ちょっと恐くて試していないのだが…
まず食事療法とか運動療法で、コレステロール値を下げることはできないかと、恐る恐る聞いてみる。彼の返事は、これだけ高いと、ただちに下げなければならないから、薬だという。
たしかに高血圧とならんで高脂血症も、脳梗塞の大敵である。入院時にも退院時にも、いくらかコレステロール値が高かった。そのため、メバロチン10mgが処方されていた。それがいつの間にか、止めになっていた。メバロチンを止めて、すでに1年以上たつから、薬を止めたせいではないだろう。
悪玉コレステロール値191を、120以下にするのが目標だという。今回は、医者と患者の協調路線は、医者の意見が強くとおった。その結果、リピトール5mgが処方された。いろいろと副作用がでているので慎重になっているのだろう、S医師は副作用のでる確率は5%だといった。
副作用は、感覚異常、関節炎、筋肉痛、それに勃起不全だという。なかでも筋肉痛の場合には、ただちに服用を中止するとのこと。だから筋肉痛がでたら、すぐ病院に来るように、とS医師は言う。ちょっと緊張する。そんな話があって、1週間がたった。
感覚異常、関節炎、筋肉痛といった副作用はないが、口の中が乾いてドライマウスになってしまう。朝起きると、口がからからになっている。花粉症の季節なので、鼻がつまり、鼻から息ができない。そのために、口で息をするので、ドライマウスになるのか、それとも薬の副作用か。どちらとも判断がつかないが、リピトールの副作用にはドライマウスが書かれていないので、たぶん花粉症だろう。
しかし、どこか調子が悪いと、何となく不安になってくる。歳はとりたくないものだ。